Webマーケティングが始まって10年ほど、インターネットの変化のスピードは早く、毎年のようにマーケティングの「トレンド」が変わり、さまざまなチャンネルやプラットフォームが作られては消えていっています。ひと昔前までは、「個人」がインターネット上で特定されにくく、「匿名」が当たり前だったインターネットネットが、ソーシャルメディアが発展したことで「個人」が特定され始めました。

 

そして、現在では「リアル」と「ネット」が融合した「O2Oマーケティング」が盛んになり、FacebookやTwitrerの情報を便りにお店に出かける、または購入した後、企業とFacebookやTwitterを使ってコミュニケーションを取るという、マーケティングが当たり前になり始めました。

そんな、ソーシャルメディア・マーケティングが盛り上がっている2013年11月現在、Webマーケティングは次のフレーズに向かっています。

 

顧客に素晴らしい「体験」をさせる、オムニチャネル・マーケティング


オムニチャネル_マーケティング_wow
すべての角度から顧客を満足させる。

マーケティングに関しては、一年半先を行っているというアメリカでは、ソーシャルメディア・マーケティングが次のフレーズに入り始め「オムニチャネル・マーケティング」という手法が頭角を見せています。「オムニ」は「すべて」や「たくさん」という意味があり、FacebookやTwitterだけのプラットフォーム内でマーケティングをするのではなく、今あるすべてのプラットフォームを上手く活用し、戦略的にマーケティングをしていくのです。

例えば、何か電化製品を買う時などもそうですが、実際にお店に行ってみて、触ってみたりして、ネットで購入するということも多くなってきました。小山龍介さんのブログでも同じようなことに触れており、「デジカメを買う時は、店頭で触ってみて、ウェブで注文することで、値段も安いし、持って帰る手間をいらない。」と書かれています。

 

オムニチャネル・マーケティングでは、あなたの会社が持っているデータをすべてフル活用して、顧客に最高の「経験」をしてもらうためのマーケティングです。ここで重要になってくるのが、商品やサービスのレビュー、ソーシャルメディア上での会話、そして商品の在庫管理データなどです。

オムニチャネル_マーケティング
オムニチャネルの構造図

従来のマーケティングは広告などを出し、顧客にメッセージを伝えることが目的でしたが、次世代のマーケティングは、「顧客の注意を引くこと」から「顧客の注意を保つ」マーケティングにシフトしていかなければなりません。

 

フォーブスの記事よれば、2017年には、CMO(マーケティング最高責任者)はCIO(情報最高責任者)よりもITを多く使うことになると予想しており、データ分析をして、顧客の動向を探ることがマーケティングをする上で大切になってきます。

すでにオムニチャネル・マーケティングを使って動き出している企業


メイシーズ_オムニチャネル・マーケティング
アメリカ大手のデパート、Macy’s

マーケティング先進国アメリカでは、Apple、Nordstrom、Macy's,そしてBestbuyなどの企業がオムニチャネル・マーケティングを導入し始めて、成功を収めています。RIS NEWSが行った「Omnichannel Readiness Report」によると、オムニチャネルをまだ導入していないことで、6.5%の収益を取り逃していると、企業は答えています。

 

Walmartのロープライス戦略とAmazonの便利なeコマースの狭間に立たされていたアメリカ大手家電量販店のBestBuyは、いち早くオムニチャネルを使い戦略的にマーケティングをしています。例えば、家電製品を買う時、顧客をが一番気にするのは、複雑な家電製品をしっかりと顧客目線でアドバイスしてくれるセールマンです。しかし、BestBuyほど規模が大きくなってくると、製品が多すぎて店舗のセールマンはすべての製品に対して的確なアドバイスができません。

ベストバイ_オムニチャネル_マーケティング
WalmartとAmazonの狭間に立つBestBuy

従って、BestBuyはまず店舗の品数を減らし、店舗のセールマンが聞かれた質問に対してしっかり顧客目線に立ってアドバイスができるようにしました。Appleも同じように店舗には商品の量は最小限にして、ストアスタッフが的確なアドバイスをし、顧客が満足できる仕組みを整えています。

まとめ


今回ご紹介したのは、「オムニチャネル・マーケティング」のほんの一部分ですが、今後日本でもソーシャルメディアだけを活用するのではなく、すべてのプラットフォーム、すべてのチャネルを使い、顧客を満足させる仕組みを構築していく必要があります。ちょっと、ちょっと、やっとソーシャルメディアの導入を考えていたところだよ、という企業さんも多いとは思いますが、ネットの世界はものすごい早さで動いています。しっかりと情報を得て、世界の動きにキャッチ・アップしていきましょう。