まずこの写真を見ていただきたい。

1240631_10151822706453057_826727336_n_Fotor


1453472_10151960531803057_820609983_n_Fotor

532002_10151413887753057_1574922553_n


いかがだろうか?なんとなく少し安心した気分になったのではないでしょうか?

スターバックスは素晴らしい「マーケティング会社」とよく言われますが、実際スターバックスはほとんどマーケティングにはお金をかけていません。スターバックスは社員教育に多額のお金を使っており、FacebookやTwitterに関しても同じような規模の会社に比べて投入する予算は驚くほど少ないのです。

スターバックス成功物語という本の中に次のような言葉があります。

「スターバックスは社交的な場所です。みんな何故かここに来るとなぜか安心します。しかし誰かに話しかける割合は時間帯を問わず、10%しかないんです。ほとんどの人はレジでオーダーする時にしか口を聞かないにも関わらず、みんななぜか安心してしまうんです。」

もしかすると、オンラインでも同じことなのかもしれません。仕事中にあなたのFacebookウォールにたまたま出てきた写真、夜中ベットの中で読んだ投稿、あなたがスターバックス行かなくても、コーヒーを飲まなくて、なぜがあなたを安心させます。

オフラインでもオンラインでもお客さんに同じ「安心感」を与える。これが本当のマーケティングであり、ブランディングなのかもしれません。

CEO ハワード・ショルツ:「私たちはマーケティングをほとんどしない。」

599da4e5-32e0-4e70-8681-36040d705c0f_Fotor


こんな会話を想像していただきたい。

SNSの営業「こんなキャンペーンやったら一ヶ月にこんなにいいねが増えたんですよ。」

SNSの営業「Facebookに力を入れなきゃ絶対ダメですよ! これからの時代はソーシャルを通じたエンゲー       ジメントが大事なんですから。」

スターバックスCEO 「So What?......」(だから何?)

僕も仕事上、多くのソーシャルプロモーションの提案に目を通すことがありますが、Facebookの「いいね!」の数やTwitterのフォロワーの数だけ焦点を置いているものがほとんどです。

SNSの運用にショートカットは絶対にないのです。スターバックスのSNS運用はほとんど自分たちから投稿はせず(週に一回程度)、ファン自らスターバックスでの体験をFacebookページに投稿しています。スターバックスのデジタル・ディレクター、Alexandra Wheelerさんは次のように話します。

「マーケティングでも、PRでもないわ。このページの中で消費者に栄養を与え続けて、素晴らしい価値を与えて、顧客との関係を作るの」

スクリーンショット 2013-12-15 11_Fotor
↑スターバックスはこんな感じの投稿を偶にするだけ


スクリーンショット 2013-12-15 11_Fotor
↑投稿の多くはファンから投稿で成り立っているFacebookページ



スターバックスはお店でのちょっとしたストーリーや写真などをどんどんFacebookページで共有するようにファンに進めています。スターバックスのFacebookのウォールを見ていただければ分かると思いますが、何かを売ったり、勧誘したりする告知は一切ありません。

少し前にSNSプロモーションの営業の方が言ってました。

「Facebookページはユーザーのウォールをジャック(占領)しているものだから、毎日DMを流しているのと同じですよ。」

恐らく、Alexandra Wheelerさんにそんなことを言ったらあなたは2秒でフラれるでしょう。

MSa0831_ph090828_Fotor
↑デジタル・ディレクター、Alexandra Wheelerさん


今回のタイトルにも書きましたが、スターバックスはファンのコメントに対してもほとんど返信はしません。Facebookページはファンとファンがコミュニケーションを取る場所であって、企業側から一方的にメッセージを送る場所ではないとスターバックスは考えているようです。


様々な角度からアプローチする、スターバックスのオムニチャネル

9fa86f8ebcb84a358f4740b5264a7015_Fotor

↑スマートフォンで会計ができる「Square Wallet」


スターバックスは、Facebook以外にもYoutubeやPinterest、そしてブログなど様々なメディアを使って顧客と関係を築いています。しかし、スターバックスのどのメディアを見ても何かを売ったり、告知したりする投稿は一切見られません。 それなのなぜスターバックスのブランドは人から人へどんどん広がっていくのでしょうか?下の円グラフを見て下さい。


 スクリーンショット 2013-12-15 7_Fot
↑Dukin' Donutsの顧客の約60%がスターバックスの口コミをしている。

この図はスターバックスのライバル企業、Dukin' Donutsの顧客がどの企業について良く話しているかを調査した結果です。驚くことにライバル企業のコーヒーを飲みながら、60%近くの顧客がスターバックスのことについて話していたのです。 ではスターバックスの顧客はどうでしょうか。

スクリーンショット 2013-12-15 7_Fotor
↑約9割のスターバックスファンが口コミをしている。

当然のことながら、9割近いスターバックスの顧客はスターバックスのことついて話しいます。スターバックスのコーヒー飲みながらマクドナルドのコーヒーの話しをする顧客の姿はなかなか頭に浮かびません。

CEOのはハワード・ショルツさんは言います。

「口コミマーケティングはコントロールできないが、起こすキッカケを作ることはできる。一個人として丁寧に扱われた上に、自分好みのカスタマイズされたドリンクが出てくるという、最高のスターバックスのサービスを味わうと、思わず友人に話したくなってしまうのです。」

インターネットを使った集客やブランディングをする時にいつも感じることですが、どの企業も「効率」を求めてしまいます。どれだけ短期感で「いいね!」を集めれるか、そんなことは正直、顧客に取ってはどうでもいいことです。

「いいね!」や「フォロワー」の数は結果であって目的ではありません。効率だけを求めるとどうなるか、ハワードさんは次のように語ります。

「自動マシーンを導入したことで効率面ではすごく便利になった。しかし、ロマンチックで劇場的な要素を失ったことに気づかなった。」

「商人が成功するには物語をどれだけうまく語れるかにかかっている。売り場に足を踏み入れた時、匂いは感情を動かし、商品を素晴らしいと思わせる。」

starbucks-barista-11_Fotor
↑効率性だけを求めていては顧客の心はつかめない。

 最近、MBAの価値がどんどん下がっていると言われていますが、それは「効率」だけでは、顧客に価値を提供できなくなってきたからです。 SNSも同じです。広告代理店の言うことをまともに信じてはいけません。人を感動させる方法に効率の良い方法など絶対にないのですから。

まとめ

DSC_0131_Fotor

↑1971年、シアトルで開業したスターバックス第1号店

スティーブ・ジョブズはどんな人の前でもジーパン姿で現れました。これはジョブズだから許されることであって、あなたがマネをしたらとんでもないことになるかもしれません。今回ご紹介したスターバックスの事例も同じことで、スターバックスには何十年かけて気づいてきた、顧客の信頼があるので、他社と違ったSNS運用をしても口コミで周りに広がっていきます。

あなたがいくら綺麗な写真をとって会社のFacebookページにアップしたところで、誰一人話題にしてくれないでしょう。しかし、今回のスターバックスの事例から学ぶべきところは、ひらすらファンを増やすことではありません。今回重視すべきところは「効率」だけを絶対に重視しないこと。

高度成長期の日本は効率だけを重視し、欧米のマネをしていくだけで右肩上がりに経済は成長していきました。しかし、SNSマーケティングはまだまだ新しい分野で、どこかの企業の成功例が自社で成功するとは限りませんし、顧客に感動を与えるためには一定の長い期間、コンスタントに価値を与える続けなければなりません。

 Mr.Chidlrenはバンド結成当時から小さいなライブを何度も何度も行うことで少しづつファンを増やしていきました。

1219074557_Fotor
↑小さいライブを何度も繰り返し、ファンを増やしてきたMr.Children

レーベルやメディアに煽られ、数年で姿を消すバンドが多い中で、Mr.Childrenが結成当時からファンに愛されているのは、効率性などを求めずにコンスタントにファンに価値を与えてきたからではないでしょうか。

 ムーミンのメイがこんなことを言っています。

「何とかなる。それは、やることをちゃんとやっている人のセリフ」

あなたの会社のSNS運用は、広告代理店任せになってませんか?やることをしっかりやっていますか?

SNSマーケティングが始まって約3年、もう一度問い直す必要があります。

 SPACEBOY株式会社 Twitter